文殊堂

宝形屋根の小さなお堂ができました。
杉板の壁と銅板屋根が田舎のお寺に似合っています。

文殊堂は金子家の菩提寺の長福寺に建っています。
以前からあったお堂が老朽化して危険なため設計のお話しをいただきました。

本堂のつくりは豪奢なつくりではなくシンプルな寄棟の瓦屋根でしたのでこれに倣い形はシンプルな宝形屋根としました。
大きさが6畳ほどなので瓦屋根では瓦の大きさが勝ってしまうと思い銅板でつくりました。
てっぺんにのせた擬宝珠は友人の金属工芸作家さんにつくってもらったものです。
銅板を打ち出して表面に錫を引いたつくりで、銅の玉子焼き器と同じつくりです。
擬宝珠と書きましたがネギ坊主のような形ではなく丸くつくってもらいました。
小さなお堂なので仰々しくならないようにと考えた結果です。

構造は、かぼちゃ束という木組みでつくりました。
四方から登ってきた隅木が屋根の中心の束に刺さりお互いにもたれかかることで力の釣り合いを保っています。公園の東屋などで時々見かけることがありますが美しい構造です。
宝形はパワースポットらしく檀家さんが熱心にお参りしているところをしばしば見かけます。

文殊堂、経年変化していく姿を見守っていくのが楽しみな建築の一つになりました。